はじめにお伝えしたいこと
この記事は、大阪市内における就労継続支援B型(以下、B型)の新規開設をそのまま推奨するものではありません。
大阪市では、就労継続支援B型の新規指定について、障がい福祉計画上の必要量や事前協議の受付状況を確認する必要があります。そのため、物件や人員を準備すれば必ず指定申請に進める、というものではありません。
「報酬単価が変わるから、収支計画を組み直して申請しよう」と考える前に、そもそも進めることができる状態なのか、大阪市の最新の運用状況と合わせて冷静に判断する必要があります。
1. 国の報酬単価見直しの動きと、新規指定事業所への影響
国の資料等では、障害福祉サービス等の報酬単価や新規指定事業所の取扱いについて確認が必要な論点が示されています。
新規指定事業所に適用される単価や、開設直後の収支計画に影響する論点は、今後の事業計画を考えるうえで無視できません。「すでに運営している既存事業所」のデータだけを参考にして、十分な根拠を確認しないまま収支計画を作ってしまうと、開業直後の資金繰りに影響が出る懸念があります。
ただし、大阪市でB型の新規開設を検討する場合、報酬単価の確認だけでは不十分です。
2. 大阪市では、収支計画とあわせて総量規制・事前協議の確認が必要
大阪市内でB型の開設を検討する場合、どれだけ詳細な収支計画を立てたとしても、地域の需給バランスや行政側の受付状況によって、指定申請に向けた協議へ進めない場合があります。
大阪市では、障害福祉計画に基づき、サービスごとの必要利用定員枠を管理しています。具体的には、以下の点に注意が必要です。
- 事前協議の受付状況: 大阪市で指定を受けるためには、本申請の前に「事前協議」を行う必要がありますが、この協議はいつでも制限なく進められるわけではありません。
- 新規指定に向けた手続きが進まないケース: サービスの必要量や地域の供給状況を踏まえ、指定に向けた協議や受付が調整される場合があります。計画上の定員枠に余裕がない地域では、要件を満たした物件や人員を想定していても、手続きが進まないことがあります。
物件契約や人材確保にかかった費用が、予定どおり回収できなくなるリスクを避けるためにも、報酬単価の計算とあわせて、「そもそも現在の大阪市で受付が可能な状況か」を早い段階で確認しておくことが重要です。
3. B型新規開設で確認していきたい「8つのチェックリスト」
大阪市でのB型新規開設についてご相談いただく際、すべての項目が整理できている必要はありません。
ただし、実際に進められる可能性を確認するためには、最終的に以下のような情報を整理していく必要があります。
現時点で分かる範囲だけでも構いませんので、相談前の確認や、相談時の整理にご活用ください。
開設予定地(暫定でも可)
大阪市内の「何区」を想定しているか(区によって供給状況が異なる場合があります)
サービス種別
就労継続支援B型で間違いないか(他の就労系サービスとの混同はないか)
想定する定員数
例:20名など。定員数は必要量管理の枠計算に直結します
物件の確保状況
すでに賃賃契約しているか、目星をつけている段階か、これから探すのか
サービス管理責任者(サビ管)の確保
配置できる目処が立っているか、資格要件を満たしているか
法人の設立状況
すでに法人があるのか、これから設立するのか。また、定款目的に障害福祉サービス事業を行える記載があるか
指定希望時期
いつ頃の開業を目指しているか
大阪市の最新の受付状況の確認
直近で大阪市の公式ホームページ等で、B型の事前協議受付に関するアナウンスを確認しているか
4. 当事務所(田中慶事務所)の姿勢
当事務所では、大阪市におけるB型の新規開設について、制度上・運用上の確認を十分に行わないまま、無理に手続きを進めることはいたしません。
総量規制や事前協議の状況から、手続きを進められる見込みが乏しいと判断される場合は、そのリスクを事前にお伝えいたします。
「報酬単価の動向」「大阪市の事前協議の最新ルール」「物件や人員の確保状況」のすべてを机上に載せ、現実に進められるルートが存在するかどうかを一緒に確認していくのが、当事務所のスタイルです。
報酬単価だけで判断せず、大阪市の事前協議や受付状況を確認したうえで、現実的に進められるかを整理していきましょう。
出典・参考元
※本記事は、公開日時点の公表情報をもとに作成しています。具体的な申請にあたっては、必ず大阪市・厚生労働省等の最新資料をご確認ください。
- 厚生労働省:障害福祉サービス等報酬改定 関連資料
- 大阪市福祉局:障害福祉サービス事業者等の指定・登録等に関する案内
CONSULTATION
大阪市で就労継続支援B型の新規開設をお考えの方へ
就労継続支援B型の新規開設は、報酬単価や収支計画だけで判断できるものではありません。
特に大阪市で開設を検討する場合は、総量規制や事前協議の受付状況、物件・人員体制、法人の定款目的などを整理したうえで、現実に手続きを進められる可能性があるかを確認する必要があります。
行政書士田中慶事務所では、制度上・運用上の確認事項を整理し、無理に進めるのではなく、まずはリスクと可能性を冷静に確認することを大切にしています。
・大阪市でB型を開設できる可能性があるのか知りたい
・物件を契約する前に、事前協議や総量規制について確認しておきたい
・法人設立や定款目的も含めて、どこから準備すればよいか整理したい
このようなお悩みがある場合は、まずは現在の状況をお聞かせください。大阪市での障がい福祉サービス事業の開設について、現実的に進められるかどうかを一緒に確認いたします。
