生活のためにA型に通う僕たちへ|就労移行に踏み出すために必要な支援とは?

A型事業所に通っているけど、本当は一般企業で就職したい――
でも、「生活が成り立たなくなるかもしれない」と考えると、動けない。
そんな声を、何度も耳にしてきました。そして実は、僕自身もかつてそう思っていた一人です。

今回は、生活のためにA型に通うという現実と、そこから一歩踏み出すために必要な支援や制度について、当事者目線でお伝えします。

目次

就労移行に行きたくても「生活」が成り立たない

僕が就労移行支援に通っていたときは、実家暮らしで、前年までの収入もあり、障がい年金も受給できていたため、生活に困ることはありませんでした(その代わり、自己負担で月9,300円払っていましたが…)。

でも、誰もがそうとは限りません。

  • 一人暮らしで、家族からの支援がない
  • 障がい年金をもらっていない(または受給できない)
  • 国民年金加入で、障がい等級が3級以下で不支給
  • 離職期間が長く、失業給付を受けられない

こうした方にとって、無収入状態になる就労移行への通所は、非常に高いハードルになります。

A型で働くことで、最低限の生活費が得られる現実

僕が今、A型事業所で働いていて感じるのは、最低賃金が保証されていることの安心感です。たとえば1日6時間、週5日出勤すれば、月に10万円程度の収入になります。

これは「就職したい」と思いながらも、A型を選ばざるを得ない人にとって、大きな支えです。

でも一方で――
「もっと準備をして、一般企業に就職したい」
「体調を整える時間が必要。でも生活のために働いている」
そんな声もまた、聞こえてきます。

「短期の生活保護」という選択肢もある

就労移行支援に通いたくても通えない理由が「お金」なら、短期間だけ生活保護を活用するという手段があります。

「生活保護=人生のどん底」というイメージを持っている人もいるかもしれません。でも、実際は少し違います。
就労意欲があり、一般就労を目指している人こそ、一時的に自立のための手段として使うことができるのです。

活用のポイントは以下の通り:

  • 「就労移行支援に通って、就職を目指したい」という明確な目的を示すこと
  • 支援者(就労移行の職員や相談支援専門員など)と連携して、計画を立てること
  • 福祉事務所の担当者に、将来的な自立の意思と支援環境があることを伝えること

あくまで“自立のための一時的なサポート”であることを、しっかり説明することが大切です。

制度の「すき間」をつなぐピア行政書士という存在

このような制度の活用には、役所とのやりとりや書類の準備、証明書の取得など、精神的にも負担がかかる場面がたくさんあります。

だからこそ、制度に詳しい第三者の存在が、とても重要になります。

たとえば、僕のように障がい当事者でもある「ピア行政書士」であれば、以下のようなサポートが可能です。

  • 生活保護申請に必要な書類のアドバイスや代筆
  • 面談や申請時の同行サポート
  • 就労移行事業所との連携、支援計画書作成サポート
  • 医療機関・相談支援との情報整理と連絡調整
  • 年金や各種制度の併用可否についてのアドバイス

単に「制度に詳しい」だけではなく、「あなたの気持ちを理解できる支援者」であること。
それが、ピア行政書士の強みです。

「本当はこうしたい」を、あきらめないで

生活のためにA型に通うことは、悪いことではありません。むしろ、それは立派な選択です。

でももし――
「本当は、もう一度チャレンジしたい」
「一般就労に向けて準備したい」
「まずは体調を安定させたい」

そんな想いが心の中にあるのなら、一度立ち止まって、自分の気持ちと向き合ってみてください。

制度は完ぺきじゃないけれど、知っていれば使える選択肢は、確かに存在します。

A型を続けるか、就労移行へ進むかは、働きたい気持ちだけでなく、生活費や体調、利用できる制度も含めて考える必要があります。

今の生活や働き方の希望を整理しながら、利用できる制度やこれからの選択肢を一緒に考えます。

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この記事を書いた人

大阪市を拠点に、障がい福祉事業所の記録・個別支援計画、運営書類、法定研修、制度対応などの整理と運用を支援する行政書士です。
自身の福祉サービス利用経験と福祉現場での経験を踏まえ、制度の内容を解説するだけでなく、事業所、ご本人、ご家族が「次に何を確認し、どう動けばよいか」を分かりやすく整理することを大切にしています。
本ブログでは、障がい福祉の制度改定、事業所運営、支援記録、個別支援計画、親なきあとに関する制度・法務などについて、現場で役立つ視点から発信しています。

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