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A型事業所すら続かなかったら、どこに行けばいいの?──就労に絶望した僕が、それでも“次”を探した話

目次

最初は「希望」から始まった

就労移行支援を経て、僕は一般企業でトライアル雇用を受けました。
最初は緊張ばかりだったけど、徐々に慣れてきて、「あれ、もしかしていけるかも」なんて思ったりして。
フルタイムで働けて、ちゃんと給料がもらえて、もしかしたらこのまま正社員も夢じゃない……。
そんな希望が、確かにありました。

でも、身体は正直で、気づかないうちに無理をしていたんです。
しだいに体調が悪化して、ついに続けることができなくなり、辞めることにしました。
また失敗してしまった
そんな思いが、じわじわと心に広がっていきました。

A型事業所ですら続かない自分に、絶望した

少し休んで、また働けるかもしれないと思い直したころ、A型事業所に通い始めました
そこなら福祉的なサポートもあるし、無理なく働けるかも、と期待して。

でも、やっぱりダメでした。
体調の波にどうしても勝てず、また通えなくなったんです

正直、そのときの絶望感は、今でも忘れられません。
「就労移行も企業も、A型事業所ですら続かなかった。じゃあ、自分はどこに行けばいいの?
そんな風に、自分の行き場がなくなってしまったように感じていました。

「実績を作ってください」と言われた日

少しでも前に進みたくて、障がい者専門の就職エージェントに登録しました。
希望を伝えて、履歴書を提出して、でも返ってきたのはこんな言葉でした。

「これだけ短期間での離職が続いていると、紹介できる企業はありません
「まずは、福祉サービスでもいいので、安定して通える実績を積んでください

ああ、自分はもう、就職活動の土俵にすら立てていないんだ――
その言葉は、胸に突き刺さりました。

「B型しかないのか」と思った瞬間に見た景色

それなら、と思って、再びA型事業所の面接に行きました。
でも、そこでも言われたのは、

「今の状態ではA型は難しいかもしれません。まずは、併設のB型事業所から始めてみませんか?

もちろん、悪意はなかったと思います。
でも、そのときの僕には、「B型しか行き場がないんだ」という言葉に聞こえてしまいました。
情けなさ、悔しさ、自分への怒り――全部がごちゃまぜになって、自分がどんどん小さくなっていく気がしました。

A型事業所・B型事業所それぞれに必要としている方たちがいてることはよくわかっています。B型事業所で毎日業務に従事している方たちは、素晴らしいし敬意を持っています。ただ、当時の私は焦っていました。早く発症前の自分に戻るんだと、焦っていたのでそこからどんどん離れている現実がどうしても受け入れられなかったんだと思います。

それでも、もう一度“合う場所”を探した

それでも、「今がすべてじゃない」と思い直しました。
もう一度、自分に合いそうなA型事業所を探しました。

そして、ようやく出会えたんです。
体調の波があることを理解してくれて、無理のないペースで働かせてくれる場所。
そのA型事業所で、ようやく“自分のペース”を取り戻し始めることができました。

今までの事業所が悪かったわけではないんです。でも、この事業所が、その時の私にはあっていたんだと思います。

「今回は大丈夫」って、何度も言ってきたけど

それまでの現実は、「今回もダメだった」の繰り返しでした。
何度も「今度こそ大丈夫です」と伝えながら、結果的にまた離職してしまう。

履歴書には、どんどん“短期離職”の文字が並んでいく。
その事実だけが、黙って僕を裁いていく。

面接では「がんばります」「体調管理がんばります」と言っても、説得力がなくなっていく。
勤め先の選択肢が狭まっていく感覚は、言葉にするのも苦しかった。
でも、それが現実だった。
そして、それ以上に、自分で自分に絶望していくのが一番つらかった。

それでも、道は“なくなる”わけじゃなかった

こうして文章にすると、「うまくいかなかった話」ばかりに見えるかもしれません。
でも、僕にとってはどの経験も“無意味”じゃなかった

何度も失敗したことで、自分の限界や必要な支援が見えてきた。
そして今、こうして、自分の経験を“言葉”にしている。

もし、あのとき絶望しっぱなしで動けなくなっていたら、今の僕はいない。
失敗の中で、少しずつ、僕は“次の一歩”を探していたんです。

おわりに:もし、あなたが「行き場がない」と感じているなら

僕は、A型でもうまくいかなくて、なんどもなんども躓いてきた人間です。
「もう無理だ」と何度も思ったし、「もうどこにも行けない」と本気で思っていました。

でも、それでも、“今行ける場所”から始めるしかなかったんです。
B型でも、短時間のデイケアでも、週1の作業所でも――
大事なのは、「続けられた」という実績を少しずつ積んでいくこと。

どうか焦らないでください。
どうか、自分を責めすぎないでください。

そして、どうしてもつらくなった時は、僕があなたに伝えます。

「あなたが“自分らしくいきいきと生活できる日がくること”を、信じてる人間がここにいます。」と・・・。

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