昨日の記事では、支援記録を「誰のために書くのか」という問いを置いてみました。 少しだけ、ご自身の記録を振り返る時間は持てたでしょうか。
日々、現場で記録に向き合っていると、ある「矛盾」に突き当たることがあります。
「丁寧に書けば書くほど、あとで読み返したときに要点が見えなくなる」
一生懸命に書いたはずなのに、数ヶ月後に読み返すと「結局、このとき何が重要だったんだっけ?」と首をかしげてしまう。そんな経験はありませんか。
「残すための記録」と「使うための記録」
なぜ、頑張って書いた記録が、あとで役に立ちにくいのか。 そこには、現場が陥りやすい一つの落とし穴があります。
それは、**「起きたことをすべて残そうとしてしまうこと」**です。
実地指導を意識するあまり、あるいは「何かあったときのために」と、事実を網羅することに集中しすぎてしまう。 その結果、記録は「事実の羅列」になり、書き手の「支援としての意図」が埋もれてしまいます。
これを私は、**「残すための記録」と呼んでいます。
一方で、後から自分たちを助けてくれるのは、「判断の材料になる記録」**です。
見落としがちな「三つの視点」
記録を「読み返せる道具」に変えるために必要なのは、文章力ではありません。
※ここでお伝えするのは、記録の「型」や「正解」ではなく、考えるときの視点です。
書くときに、次の三つの視点を意識的に使い分けるだけでも、記録の質は変わります。
- 「変化」の視点 いつもと同じことではなく、「いつもと何が違ったか」に焦点を当てる。
- 「背景(着眼点)」の視点 「なぜ、そうなったと考えたのか」という、支援上の着眼点を一言添える。
- 「次」への視点 「だから、次はこうしてみる」という、未来への申し送りを残す。
「事実」を並べるだけの記録から、「変化・背景・次」が含まれた記録へ。 この視点が少し加わるだけで、記録はただの「作業」から、チームで迷わないための「地図」に変わります。
完璧を目指さなくていい
「そんなに難しく考えたら、余計に時間がかかる」 そう思われるかもしれません。
でも、実は逆です。 視点が決まれば、「書かなくていいこと」が見えてきます。 全部を書こうとするのをやめる。それが、結果として「質の高い記録」への近道になります。
まずは今日、一つだけのケースで構いません。 「いつもと違う変化はあったかな?」 その視点だけで、記録の1行目を考えてみませんか。
最後に
支援記録は、過去を縛るための証拠書類ではありません。 これからの支援を少しだけ楽にするための、**「未来の自分や、次に関わる職員へのギフト」**です。
まずは、ほんの少しの「視点の切り替え」から。 そこから、現場の空気は少しずつ変わっていきます。
事業所運営や加算・開業について、
「これで合っているのか不安…」という段階でも大丈夫です。
状況を整理しながら一緒に考えますので、
必要なタイミングでLINEからご相談ください。
※営業連絡は行いません


