支援記録の書き方|例文付きでわかる障がい福祉事業所の記録ルール【テンプレ無料DL】

✅ 支援記録の書き方|今すぐ使える3つのルール

1. 事実と職員の評価を分けて書く
❌「不安そうだった」→ ✅「利用者さんは視線を左右に動かし、足を小刻みに動かしていた。職員の問いかけには普段より小さい声で回答した」

2. 5W1Hを意識する
いつ・どこで・誰に・何をしたか → 簡潔に記録

3. 事実と職員の評価を、読み手が区別できるように書く
「事実」と「職員の解釈」を混ぜない

※文章の最後に、**支援記録のひな型(無料)**をご案内しています。
業務で使える形を探している方は、記事末のひな型もご活用ください。

目次

よくある失敗例と改善例

❌ 失敗例1:

主観と事実が混在 「利用者さんが不安そうだった。落ち着きがなかった」

✅ 改善例

「利用者さんは視線を左右に動かし、足を小刻みに動かしていた。職員の問いかけには普段より小さい声で回答した」

すぐ使える例文を見たい方は、こちらの例文集をご覧ください。
▶ 支援記録の例文20選|場面別の記入例とNG表現

支援記録の具体例(現場で使える記録例)

支援記録は「具体的にどう書けばよいのか分からない」という声が非常に多い分野です。
ここでは、実際の現場でよくある場面を例に、支援記録の具体例を紹介します。

【例】

午前10時頃、作業開始前にAさんが作業席の周囲を約3分間歩いていた。
職員が声をかけ、休憩スペースで5分ほど話を聞いたところ、「今日は少し不安がある」と本人から発言があった。
その後、本人と相談して軽作業を開始し、30分間作業に取り組んだ。

このように

・時間
・利用者の様子(客観的事実)
・職員の対応
・その結果

を順序立てて書くことで、
他の職員が見ても状況が理解できる支援記録になります。

なぜ支援記録が重要なのか?

支援記録は、日々の出来事を残すだけのメモではありません。

利用者の様子、職員が行った支援、その後の反応や変化を記録し、他の職員と共有するためのものです。

適切な記録が残っていれば、

  • 支援内容を職員間で共有できる
  • 前回の対応を次の支援に活かせる
  • 個別支援計画やモニタリングの根拠になる
  • 支援の経過を事業所として説明できる

ようになります。

一方で、職員ごとに書き方が異なったり、「変化なし」「いつもどおり」といった記録が続いたりすると、実際にどのような支援を行ったのかが分かりません。

支援記録は、利用者の状態と支援内容をチームで共有し、次の支援につなげるための記録として整えることが重要です。

支援記録の書き方

基本的な書き方の手順

まずは、次の順番で整理します。

  1. いつ、どこで、何があったか
  2. 利用者がどのような言動を示したか
  3. 職員がどのような支援を行ったか
  4. 支援後にどのような変化や反応があったか
  5. 次回の支援で確認すべきことは何か

記録では、職員が見聞きした事実と、職員による評価や見立てを混ぜないことが大切です。

職員の評価を残す場合は、

「不安そうだった」

と断定するのではなく、

「視線を下に向け、職員の問いかけに小さい声で回答した。本人から『今日は不安がある』との発言があった」

のように、判断の根拠となる事実や本人の発言を併せて記録します。

利用者のニーズに応じた記録

支援記録は、利用者一人ひとりの個別支援計画や支援目標に沿って書くことが大切です。
たとえば、作業手順を自分で確認することを目標としている方であれば、その日に自分で確認できた場面や、職員が行った支援を記録します。困りごとがあった場合は、どのような対応を行い、その後どのような反応があったかを残します。
個別支援計画の目標と、日々の支援記録がつながるように書くことがポイントです。

支援記録を改善する4つの視点

1.利用者の様子を具体的に書く

「元気だった」「落ち着きがなかった」だけでは、読み手によって受け取り方が変わります。

  • 自分から職員へ挨拶した
  • 作業中に3回席を離れた
  • 職員の問いかけに約10秒後に回答した
  • 「今日は体調がよい」と本人から発言があった

など、確認できる言動や本人の発言を記録します。

2.職員が行った支援を書く

「声かけをした」「話を聞いた」だけではなく、

  • 何について声をかけたのか
  • どのような選択肢を示したのか
  • どのような環境調整を行ったのか

まで書くと、支援内容が伝わりやすくなります。

3.支援後の反応を書く

支援を行った後に、

  • 作業を再開した
  • 休憩を選択した
  • 本人から了承する発言があった
  • 同じ行動が続いた

など、確認できた結果を記録します。

4.次回の対応を明確にする

継続して確認や支援が必要な場合は、

  • 次回面談で確認する
  • サービス管理責任者へ共有する
  • 個別支援計画との整合性を確認する
  • 次回も同じ方法を試す

など、次の対応を記録します。

支援記録作成でよくある3つの間違いチェックリスト            (記入前に確認しましょう)

❌ よくある間違い① 主観と客観的事実が混在する

間違い例:

「利用者さんが不安そうだった。落ち着きがなかった」

✅ 改善例:

「利用者さんは視線を左右に動かし、足を小刻みに動かしていた。職員の問いかけには、普段より小さい声で回答した」

📋 記入後のチェックリスト:

  • 「〜そうだ」「〜ようだ」という推測表現になってないか
  • 観察した言動や本人の発言を具体的に書いているか
  • 職員の解釈は別欄に分けられてるか

❌ よくある間違い② 次に必要な対応が分からない

間違い例:

「〇〇について確認が必要。△△も確認してほしい。□□の件も相談したい」

✅ 改善例:

【対応必要】〇〇について、〇月〇日までにサービス管理責任者へ確認する
【次回確認】△△について、次回面談時に本人へ確認する
【経過観察】□□について相談があった。現時点では変化がないため、次回利用時にも確認する

📋 記入後のチェックリスト:

  • 次に何を確認・対応するのか明確になっているか
  • 対応する担当者が分かるか
  • 期限や次回確認の時期が書かれているか
  • 経過観察の場合、何を観察するのか明確になっているか

❌ よくある間違い③ 他のスタッフが見ることを前提にしていない

間違い例:

「対応済み。様子見。あとでね」

✅ 改善例:

「Aさんから〇〇について質問があった。施設長が〇〇と説明したところ、Aさんから『分かりました』との返答があり、その後は作業を再開した。次回同様の質問があった場合も、同じ内容を説明する」

📋 記入後のチェックリスト:

  • 主語(誰が)が明確か
  • 対応内容が次のスタッフにもわかるか
  • 返答が必要な項目には「〇〇さんへ確認待ち」など明記してるか
  • 次のアクションが必要な場合、担当者は明確か

📌 このチェックリストを踏まえて作成した
**B型事業所向け「支援記録(日報)ひな型」**をご用意しています。

・事実と主観を分けて書ける
・他の職員が見ても状況が伝わる
・記録ルールを統一しやすい

という点を意識して作成しています。

現在このひな型は、
無料で配布しております。

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※就労継続支援B型向けの参考様式です。事業所のサービス種別や運用に合わせて調整してください。

テンプレートは記録作成の出発点になりますが、実際の運用では、個別支援計画・モニタリング・加算関係書類・日々の支援内容との整合性も確認しておくことが重要です。

テンプレートを整えても、日々の支援記録と個別支援計画の内容が一致していなければ、支援の経過を十分に説明できないことがあります。

記録と個別支援計画の整合性が気になる方へ

行政書士田中慶事務所では、利用者1名分から、個別支援計画・モニタリング・支援記録のつながりを確認する

「支援記録・個別支援計画 整合性レビュー」を行っています。

現在の記録について、

  • 個別支援計画の目標と記録内容がつながっているか
  • 支援内容や利用者の反応が具体的に残っているか
  • 同じ表現の繰り返しになっていないか
  • モニタリングに活用できる記録になっているか

を整理したい場合にご利用ください。

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