BCPが機能しない理由|障がい福祉事業所の改善ポイント

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導入:そのBCP、災害発生から1時間後に動かせますか?

「義務化に合わせてBCPを策定したけれど、中身は雛形のままで実態に合っていない」

「有事の際、誰がどこに連絡し、どう事業を継続するかのイメージがスタッフに共有されていない」

せっかく時間をかけて作成したBCPも、いざという時に機能しなければ意味がありません。

障がい福祉サービスは、利用者様の暮らしを支える重要な生活支援サービスです。

災害時こそ、その継続が強く求められます。

こんにちは。大阪市で障がい福祉専門の行政書士をしている田中慶です。

今回は、BCPが形骸化してしまっている事業所の共通点と、改善のポイントを解説します。


1. 「雛形の流用」で終わっている

最も多いのが、行政や業界団体が配布している雛形をそのまま使い、自所の実態を反映させていないケースです。

  • 課題: 自所の立地(浸水リスクなど)や、スタッフの居住地、利用者様の障がい特性が考慮されていない計画は、現場での活用が難しい場合があります。
  • ヒント: 雛形はあくまで「骨組み」です。自所のハザードマップを確認し、「浸水した場合は2階へ避難する」「この設備が止まったらこう代用する」といった、自所独自の具体的アクションを書き込むことが重要です。

2. 「連絡網」がメンテナンスされていない

BCPにおいて最も重要なのは「安否確認」と「情報共有」ですが、ここが弱点になっている事業所は多いです。

  • 課題: 連絡網が古いままだったり、災害時に繋がりにくい電話番号しか登録されていなかったりすると、初動でつまずく可能性があります。
  • ヒント: 災害時は電話が輻輳(ふくそう)します。SNSやビジネスチャットなど、複数の連絡手段を確保し、定期的な確認体制を整えておくことが重要になります。

3. 「想定される事態」への備えが具体的でない

「電気が止まったら」「スタッフが出勤できなかったら」といった、想定される事態への備えが抽象的なケースです。

  • 課題: 「近隣事業所と連携する」と書いてあっても、具体的にどの事業所と、どんな協定を結んでいるかまで決まっていないと、有事に協力は得られません。
  • ヒント: 「連携」を言葉だけで終わらせず、日頃から近隣事業所との顔の見える関係を築いておくこと。また、手書きで運用できる記録用紙を用意しておくなど、ITが途絶えた際のアナログな代替案を準備しておくことが、安定した運営を支えます。

まとめ|BCPは「最善」ではなく「最悪」に備えるもの

BCPは作成するだけでなく、定期的な見直しが重要です。

完璧な計画を目指すよりも、「最低限これだけは守り抜く」という優先順位を明確にし、スタッフ全員で共有するプロセスそのものが、組織の回復力(レジリエンス)を高めます。

小規模事業所だからこそ、横の繋がりやアナログな備えを強みに変えることができます。

そのBCP、実際の災害時にも動かせる内容になっていますか?

BCPは、作成されていることだけでなく、事業所の立地・利用者の状況・職員体制・連絡方法・代替手段などと実際に合っていることが大切です。

行政書士田中慶事務所では、今できている部分も確認しながら、BCPや関連する運営体制を整理し、優先して見直しておきたい部分を一緒に確認します。

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この記事を書いた人

大阪市を拠点に、障がい福祉事業所の記録・個別支援計画、運営書類、法定研修、制度対応などの整理と運用を支援する行政書士です。
自身の福祉サービス利用経験と福祉現場での経験を踏まえ、制度の内容を解説するだけでなく、事業所、ご本人、ご家族が「次に何を確認し、どう動けばよいか」を分かりやすく整理することを大切にしています。
本ブログでは、障がい福祉の制度改定、事業所運営、支援記録、個別支援計画、親なきあとに関する制度・法務などについて、現場で役立つ視点から発信しています。

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