うつ病と闘いながら行政書士試験に7カ月で合格!精神障がいと試験勉強の両立法とは?

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うつ病のなかで行政書士試験を目指した理由

私はうつ病の当事者として、A型事業所に通いながら行政書士試験の勉強を始めました。きっかけは、自分自身が制度や手続きの壁に苦しんだことです。支援の制度はあるのに「知らない」「使いこなせない」「申請が難しい」といった理由で、適切な支援が届かない状況に何度も直面しました。

そのたびに「誰かに相談できたら…」と思い、自分がその“誰か”になれたらと決意しました。それが、行政書士試験に挑戦する理由でした。

試験勉強で一番苦労したこと――体調管理と焦り

勉強において最も難しかったのは、「体調管理」と「焦りのコントロール」でした。うつ病の症状が強く出ると、文字が頭に入らず、やる気も出ません。

そんな日は無理に机に向かわず、「明日は一日休む」と自分に宣言するようにしました。「今日休んでしまった」とは思わず、「これは必要な回復の時間なんだ」と、自分を責めない工夫をしました。また、勉強の計画も時間ではなく、内容で区切るようにしました。「1日4時間やったからOK」ではなく、「今週中にこのテキストを一通り読み切る」といった具合です。時間で区切ると、体調が良くないときでも、決めた時間は無理して机の前に座るだけになります。これは、体調は良くならないし、後ろめたさは残るし、実際に効果も出ないので、一日の勉強時間はあえて決めていませんでした。

振り返ったら、期間中平均したら4-5時間だったかなっていう感じです。それよりも、この本を何回、この問題集を何回、過去問は何年分を何回やった、という結果の方が大事だったかなと思いました。

7カ月で合格した私の勉強スタイルと工夫

私の平均的な勉強時間は1日4〜5時間ほどでしたが、「勉強時間を測って満足する」ことは避けました。重視したのは“質”と“継続性”です。

例えば、勉強しない日も「ダメな日」とは考えず、あえて“勉強オフ”を設定しました。連休のように「明日から3日間は完全に休む」と決めることで、精神的にも安心でき、休み明けの回復が早かったです。

生活リズムも崩さないようにしました。睡眠時間やA型事業所での勤務時間は、勉強のために変えることはせず、無理をしない範囲で習慣の中に勉強を取り入れるようにしました。

精神障がいと試験の両立は“工夫”と“自己理解”が鍵

SNSやネットでのアドバイスも積極的に見ましたが、鵜呑みにせず、自分に合うかどうかを常に考えました。「この人のこの方法は良いけど、全部真似するのは違うかも」と感じたら、取り入れる部分だけを選びました。

また、自分の状態を“増悪させない”ことを最優先にしました。私の場合、感情の波が大きく動くと、うつ状態が悪化してしまいます。ですから、極端にうれしいことも、極端に悲しいことも避けるように意識していました。

「何もできない期間が1週間以上続かないように」だけを目標に、日々の感情を穏やかに保つよう、生活全体に細心の注意を払いました。

今、試験を考えているあなたへ伝えたいこと

精神障がいを持っていると、「試験に挑戦するなんて無理では?」と自分で思ってしまいがちです。でも、まずは「挑戦してみたい」と思えたことが本当に素晴らしい一歩です。

私は合格できましたが、合格そのものよりも、「続けられたこと」「自分を理解してうまく調整できたこと」のほうが大きな成果だと思っています。あなたにも、きっと自分なりのやり方が見つかるはずです。

行政書士として、これからの私の活動と想い

私は、これから行政書士として活動していくなかで、「障がいがあるからこそ、相談しづらい」そんな方たちの味方になりたいと考えています。

制度や支援は、“知っているかどうか”がとても大きな分かれ目です。だからこそ、困ったときに気軽に相談できる存在として、ブログやSNS、相談窓口を通じて発信を続けていきます。

私のように苦しんできた方々が、「次は自分もできるかもしれない」と思えるような支援者でありたい。それが、私のこれからの目標です。

「行政書士田中慶事務所(開設申請準備中)ホームページはこちら

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