新年度が始まり、2週目に入りましたね。現場には、期待と緊張が入り混じった表情の「新人職員さん」が加わっている時期ではないでしょうか。
管理者の皆様、教育担当の皆様。今、こんな悩みはありませんか?
「新人に記録を書いてもらったが、日記のようになっていて修正が大変……」
「支援記録の書き方を一から教える時間がない」
実は、新人の1週間目に**「支援記録の最初の型」**をどう教えるかで、その後の成長スピードと、教育担当者の負担は大きく変わります。
こんにちは。行政書士の田中慶です。
私は普段、事業所の「構造」を整理していますが、新人教育こそ「個人のスキル」に頼らず「構造」で解決すべき課題です。
今回は、教育コストを最小限に抑えつつ、新人を即戦力の「書ける職員」にするための指導法をお伝えします。
なぜ「最初の1週間」が肝心なのか?
新人は、現場での出来事をすべて「新鮮な驚き」として受け止めます。これは素晴らしいことですが、記録の段階では**「主観(感情)」と「客観(事実)」が混ざりやすい**原因にもなります。
私自身、支援を受ける立場として記録を読ませていただいた時、職員さんの「感情」よりも「事実が具体的に書かれている記録」ほど、自分の状況が正しく伝わっているという安心感に繋がると感じてきました。
一度「日記のような記録」がクセになってしまうと、後から修正するのは想像以上に時間がかかります。本格的に記録を任せ始めるこのタイミングで、正しい「型」をインストールすることが重要です。
教育コストを削減する「教材」の活用
新人職員に「まずはこれを見ておいて」と手渡せる基準はありますか? 一から口頭で説明するのは、教える側にとっても大きなコストです。そこで活用していただきたいのが、こちらの実務記事です。
新人研修用教材としてご活用ください:
この記事では、B型事業所などの現場で必須となる「客観的な事実の残し方」を実例付きで解説しています。 「まずはこの記事を読んで、実例を真似して書いてみて」 そう伝えるだけで、指導の足並みが揃い、教え手による指導のムラを抑えることができます。
新人に身につけさせる「3つの整理」
教材を読んでもらった上で、現場で意識させるべきは次の3つの視点です。
1. 「形容詞」を「名詞・数字」に変える整理
「楽しそうだった」「不安そうだった」という形容詞は、人によって解釈が分かれます。
- 指導法: 「楽しそう、を『笑顔が5回見られた』とか『鼻歌を歌っていた』という具体的な言葉に変えてみよう」と伝えます。
2. 「見たこと」と「考えたこと」を分ける
支援記録の混乱は、事実と推測が混ざることから起きます。
- 指導法: 記録欄の中で「【事実】」と「【気づき】」の項目を物理的に分けて書かせることから始めます。
3. 「個別支援計画」のキーワードを入れる
新人は「何を書けばいいか」迷います。
- 指導法: 本人の個別支援計画にある目標(例:集中力の向上)を一つ提示し、「今日はこの目標に関連する動きがあったかな?」と視点を絞ってあげます。
- ポイント: これは将来、運営指導(実地指導)で「計画と記録の整合性」を問われた際の、最も基本的な土台にもなります。
整理の視点:教育は「仕組み」で楽にする
新人教育に追われて、管理者が本来すべき運営業務が止まってしまうのは、事業所にとって大きな損失です。
- 外部の専門的な記事を教材として代用する
- 共通のチェックリストで視点を揃える
- 模範解答(質の高い過去の記録)を共有する
こうした「仕組み」を整えることで、教育担当者の負担を減らしつつ、現場の記録の質を底上げすることができます。
まとめ|新人と一緒に「構造」を作っていく
4月の忙しい時期に、一から十まで教え込むのは現実的ではありません。 だからこそ、既存のリソースを賢く使い、**「迷わせない構造」**を新人さんに手渡してあげてください。
新年度は「気合い」で乗り切るものではなく、「構造」で安定させるもの。
- 「新人の記録指導を効率化したい」
- 「実地指導にも耐えうる記録の基準をチームで共有したい」
- 「教育マニュアルを整理して、教える側の負担を減らしたい」
そのような場合、もしよければ頼ってください。
