この記事を書いた人
記録・支援フロー・モニタリングの質向上に特化した“ピア行政書士”。
当事者理解と現場理解をあわせ持ち、事業所の「記録体制」と「支援の構造改善」を伴走支援しています。
はじめに
支援と記録がつながらないと、
モニタリングはどうしても“浅く”なります。
- 「支援内容が記録に反映されていない」
- 「記録が事実と感想で混ざっている」
- 「モニタリングで話す根拠が弱い」
- 「相談支援に伝わらない」
- 「計画と現場の支援が結びつかない」
これらはすべて
“支援 → 記録 → モニタリング”を接続する仕組みが弱い
ことが原因。
この記事では、
支援と記録をつなげるための
“たった3つの基本” を紹介します。
❶ 支援と記録をつなげる3つの基本
① “事実・行動” を最初に書く
記録の最初に入れるべきものは、
解釈や感想ではなく 事実と行動。
例:
×「落ち着かない様子だった」
○「活動エリアを3分間に5回往復」
事実が入ると、
- 状況の理解
- 支援の必要性
- モニタリングの根拠
すべてが安定する。
② “支援の意図” を一言つける
支援は“理由”が重要。
例:
「声かけして席へ誘導した(安全確保のため)」
これを一言添えるだけで、
支援と記録がつながる。
相談支援も
「なぜその支援が必要か」を理解しやすくなるため、
モニタリングが深まる。
③ “結果と変化” を短く書く
- 支援が効いたのか
- どんな変化があったのか
- 継続すべきか、別の支援が必要か
ここが書かれていない記録は多い。
例:
「声かけ2回で活動へ移行 → 前回より1回少ない」
たったこれだけで、
“変化” が記録に残り、計画につながる。
❷ 今日からできる“改善”
① 記録の最初の3行を固定化する
- 行動(事実)
- 支援の意図
- 結果の変化
これだけでも現場の記録は揃う。
② モニタリング前に“変化の箇条書き”を作る
- 増えた行動
- 減った行動
- 新しく出た行動<br>
これを10分で書くだけで、
モニタリングの質がまったく違ってくる。
③ 記録の“数字”は1つでOK
何でもかんでも数値化する必要はない。
最初の一歩は「1つの数字」だけでいい。
例:
「作業継続10分」
「声かけ3回で移行」
「参加率80%」
数字が入ると、モニタリングが深まり、
相談支援との認識ズレも減る。
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❸ 支援と記録をつなげるのは“現場の努力”ではなく“仕組み”
支援と記録がつながらない理由は、
- 記録の書き方が揃っていない
- 支援フローが属人化している
- 情報共有が口頭中心
- 記録の質が人によって大きく違う
- 計画と現場が分断されている
こうした “構造の問題” にあります。
つまり、
支援者のスキル不足ではない。
仕組みを整えるだけで、
支援と記録の接続は一気に改善する。
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私自身、障がい者福祉サービス(A型・B型事業所)を利用していた経験があります。
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