「就業規則を見直さないと」と思ったら
これまでの記事では、大阪市の報告期限、対象従事者の範囲、施行日までに整えておきたい体制について整理してきました。
こども性暴力防止法への対応を検討していくと、多くの事業所で出てくるのが、「就業規則も見直す必要があるのではないか」というテーマです。
実際、国の事業者向けチェックリスト等でも、就業規則の見直しや懲戒事由の整備は、施行までに確認すべき事項として挙げられています。
ただし、ここで注意が必要です。
就業規則の作成・変更は、行政書士だけで完結できる業務ではありません。
なぜ行政書士だけでは完結しないのか
就業規則の作成・変更、労働基準監督署への届出などは、社会保険労務士の専門領域です。
行政書士が、有償で就業規則そのものを作成・変更することはできません。
また、懲戒処分、配置転換、解雇、内定取消しなど、個別の労務判断や法的リスクの判断が関係する場合には、弁護士への相談が必要になることもあります。
こども性暴力防止法対応を、「まとめて一人の専門家に任せればよい話」と考えてしまうと、かえって整理が難しくなることがあります。
まずは、どの部分をどの専門家に相談すべきかを整理しておくことが重要です。
士業の役割分担のイメージ
制度対応を進めるうえでの、大まかな役割分担は次のようなイメージです。
| 領域 | 主な専門家 | 内容の例 |
|---|---|---|
| 制度の理解・事業所内の整理 | 行政書士 | 対象事業所・対象従事者の整理、チェックリスト作成、周知資料・研修資料の作成、相談窓口・報告フローの整理 |
| 就業規則の作成・変更 | 社会保険労務士 | 懲戒事由、服務規律、採用時書類、労働基準監督署への届出等の確認 |
| 懲戒・解雇・配置転換等の個別判断 | 弁護士等 | 個別事案における法的リスクの検討、対応方針の助言 |
もちろん、事案の内容や事業所の状況によって、相談すべき専門家や順序は変わります。
上記は、あくまで大まかな整理としてご覧ください。
行政書士田中慶事務所ができること
こども性暴力防止法対応において、行政書士田中慶事務所では、次のような形でサポートしています。
就業規則そのものの作成・変更が必要になった場合は、社会保険労務士等の専門家と連携しながら進めることをおすすめしています。
また、懲戒、解雇、配置転換、内定取消しなどの個別判断が関係する場合には、弁護士への相談も視野に入れる必要があります。
まとめ
こども性暴力防止法対応では、就業規則の見直しが話題に上がる場面があります。
ただし、就業規則の作成・変更は社会保険労務士の専門領域であり、懲戒・解雇等の個別判断は弁護士が関わる領域です。
一方で、制度対応の全体像を整理し、対象事業所・対象従事者、相談窓口、報告フロー、研修、情報管理、記録様式などを整えていくことは、事業所運営上とても重要です。
まずは、自事業所で「何が制度対応として必要で、どこから専門家に相談すべきか」を整理することから始めてみてください。
制度対応の全体像や、どこから手をつければよいかについて確認したい方は、行政書士田中慶事務所までご相談ください。
こども性暴力防止法・大阪市対応シリーズ
大阪市の児童発達支援・放課後等デイサービス等の事業所様向けに、こども性暴力防止法への対応をシリーズで整理しています。
- 大阪市の児発・放デイは7月15日までに対応を|こども性暴力防止法とGビズID報告の実務整理
- こども性暴力防止法で対象となる従事者は誰?児発・放デイで確認すべき職種と考え方
- こども性暴力防止法は7月15日の報告だけで終わりではない|児発・放デイが整えるべき体制とは
- こども性暴力防止法と就業規則|行政書士・社労士・弁護士の役割分担(この記事)
※続きの記事は、公開後に順次追加します。
こども性暴力防止法対応の全体像を整理したい事業所様へ
行政書士田中慶事務所では、大阪市内の児童発達支援・放課後等デイサービス等の事業所様向けに、こども性暴力防止法の施行に向けた対応状況の整理をサポートしています。
対象事業所・対象従事者の整理、相談窓口・報告フロー、職員向け周知・研修資料、保護者向け周知文、情報管理ルール、記録様式など、事業所として確認しておきたい事項を一緒に整理します。
就業規則の作成・変更や、懲戒・解雇・配置転換などの個別労務判断が必要となる場合は、社会保険労務士や弁護士など、関係する専門家と連携しながら進めることをおすすめしています。