2026年6月、就労継続支援B型の基本報酬について「臨時的な見直し」が予定されています。
今回の焦点は、
平均工賃月額を基準とした報酬区分のハードルが引き上げられる方向にあること
です。
2024年度改定で平均工賃月額の算定方法が見直され、全国的に平均工賃が上昇しました。
その結果、想定よりも上位区分に該当する事業所が増え、制度の持続可能性の観点から基準調整が検討されています。
ただし、施行時期や新規指定事業所への適用範囲、経過措置の扱いについては、告示・通知の確定内容を必ず確認する必要があります。
この記事では、単価表の細かな数字を追うのではなく、
自事業所への影響をどう整理するかに焦点を当てます。
1. 今回の見直しの本質
報酬が「上がる/下がる」という表面的な話ではありません。
本質は、
- 平均工賃月額の算定構造が変わったこと
- それに伴い区分基準が見直されること
- 区分の変動が収支に影響すること
つまり問題は、
自事業所は新区分でどこに位置するのか
ここです。
2. まず確認すべき4つの整理
改定対応で最低限必要なのは次の整理です。
- 前年度の工賃支払総額の確認
- 前年度の平均利用者数の整理
- 平均工賃月額の再計算
- 新基準への当てはめによる新区分の確認
ここを曖昧なまま進めると、
- 収支計画がズレる
- 加算算定が前提崩れになる
- 実地指導で説明ができない
というリスクが生まれます。
3. 改定期に見られるのは「整合性」
報酬改定の時期は、運営指導(実地指導)も慎重になります。
特に確認されやすいのは、
- 平均工賃月額の算出根拠
- 区分判定の妥当性
- 加算要件と支援記録の整合性
- 工賃台帳と記録の一致
単価表を持っていることと、
説明できることは別問題です。
4. 報酬表の確認は「出発点」
改定のたびに、
「最新の単価表は?」
「早見表はありますか?」
という声が上がります。
これは当然です。
報酬表の確認は、運営の出発点だからです。
しかし、
報酬表を確認しただけでは、
自事業所への影響は見えてきません。
必要なのは、
- 新区分での位置
- 区分変動時の収支影響
- 加算の継続可否
- 記録との整合性
ここまで整理することです。
5. 新規開設を検討している場合
これから指定を受ける事業所については、
施行時期や経過措置の扱いに注意が必要です。
想定区分が1段階下がった場合でも耐えられるか。
加算前提で収支を組んでいないか。
最低ラインでの収支シミュレーションを行っておくことが重要です。
まとめ|単価を知ることと、影響を説明できることは違う
2026年6月の見直しは、
「単価がいくらになるか」よりも、
自事業所にどの程度影響があるかを説明できるか
ここが分かれ目になります。
- 区分はどこになるのか
- 収支はどう動くのか
- 加算は継続できるのか
- 実地指導で説明できるのか
ここまで整理できていれば、改定は怖くありません。
自事業所の影響を一緒に整理します
もし、
- 新区分がどこになるか不安
- 影響額を具体的に把握したい
- 実地指導を見据えて整えておきたい
と感じた場合は、一度ご相談ください。
単価表の確認はご自身でできます。
しかし、
数字と制度と現場をつなげて整理すること
は、第三者の視点があった方が早い場合があります。
行政書士田中慶事務所は、
就労継続支援B型事業所の“判断整理”を伴走支援しています。
