利用者満足度がB型事業所にもたらす価値とは?
「うちは工賃を上げることに全力だから、満足度は後回しで…」
そんな声を聞くこともあります。しかし、就労継続支援B型事業所においても、利用者の満足度は決して“おまけ”ではありません。むしろ、長期的な通所継続や信頼形成、家族・支援者からの紹介数にも大きく影響します。
特に令和以降は、福祉サービスの質に対する評価が重視され、「本人の希望や満足をどれだけ把握し、反映しているか」が事業評価や運営指導でも問われる傾向にあります。
B型事業所における“満足度”って、何を測ればいい?
利用者の満足度を測るといっても、「楽しいですか?」「満足していますか?」という単純な質問だけでは、実態を把握するのは難しいものです。
以下のような項目を、本人の理解力や表現力に配慮しながら丁寧に可視化することが鍵です:
- 毎日の作業内容やペースへの満足度
- 職員とのコミュニケーションのしやすさ
- 工賃への納得感
- 昼食や送迎など生活面の支援への評価
- 将来への希望や不安に関する気持ち
これらを「本人目線」で見つめ直すことが、結果的に職員の支援の質を向上させ、組織の信頼力アップにも繋がります。
満足度調査、取り組んでいる事業所はまだ少数派?
筆者が福祉現場の情報を調べていて感じるのは、利用者満足度の定期的な測定にしっかり取り組んでいるB型事業所はまだ限られているということです。
その理由としては、
- やり方が分からない
- 時間的・人的リソースが足りない
- 利用者への聞き取りが難しい
といったハードルがあるからではないでしょうか。
ですがこれは、逆にいえば「先に取り組む事業所が他と差別化できる」チャンスでもあります。
将来的に“満足度の見える化”を支援する専門家も必要に?
実は、私は現在、行政書士として開業準備を進めているところです。
開業後は、就労継続支援B型事業所をはじめとした障がい福祉事業者さま向けに、「利用者満足度の測定・可視化支援」も業務の一環として展開したいと考えています。
制度対応だけでなく、“福祉サービスの質向上”に寄り添うパートナーが必要とされる時代が来ていると感じています。
今後ブログでも、このテーマについて発信していきますので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ|今だからこそ、“利用者の声”に目を向けてみませんか?
制度改正や人手不足、厳しい評価基準。就労継続支援B型事業所を取り巻く環境は年々複雑さを増しています。
そんな中でも、「この事業所に来てよかった」「通っているのが誇らしい」――そんな声を増やすことこそが、最も確かな事業基盤ではないでしょうか。
今のうちから、“利用者満足度”という視点、少し意識してみませんか?
「行政書士田中慶事務所(開設申請準備中)ホームページはこちら」