就労継続支援B型の“利用者満足度”、意識していますか?これからの経営に欠かせない視点とは

※この記事は、行政書士事務所の開業準備中に執筆した記事を、現在の活動状況に合わせて一部修正したものです。

現在は大阪市中央区で行政書士事務所を運営し、障がい福祉事業所の運営支援・開業支援を行っています。

目次

利用者満足度がB型事業所にもたらす価値とは?

「うちは工賃を上げることに全力だから、満足度は後回しで…」

そんな声を聞くこともあります。しかし、就労継続支援B型事業所においても、利用者の満足度は決して“おまけ”ではありません。

利用者が現在の作業や支援をどのように感じているかを確認することは、通所を続けるうえでの困りごとや、支援内容を見直すための手がかりになります。

また、本人の希望や意向を把握し、個別支援計画や日々の支援に反映することは、本人中心の支援を行ううえでも重要です。

B型事業所における“満足度”って、何を測ればいい?

利用者の満足度を測るといっても、「楽しいですか?」「満足していますか?」という単純な質問だけでは、実態を把握するのは難しいものです。

例えば、次のような項目について、本人の理解力や意思表示の方法に配慮しながら確認します。

  • 毎日の作業内容や作業ペースをどのように感じているか
  • 職員へ相談しやすいと感じているか
  • 工賃や作業の評価について、どのように受け止めているか
  • 昼食や送迎などの支援に困っていることはないか
  • 今後やってみたいことや不安に感じていることはあるか

選択肢だけでは本人の気持ちを十分に表せない場合には、自由記述、聞き取り、図や写真などを組み合わせる方法も考えられます。

大切なのは、回答の点数を集計することだけではなく、本人が何を希望し、何に困っているのかを支援の見直しにつなげることです。

満足度調査を行う前に整理したいこと

利用者満足度調査を始めるときは、アンケートを配布する前に、調査の目的を明確にしておく必要があります。

例えば、

  • 作業内容を見直したい
  • 職員との関係について確認したい
  • 送迎や昼食などの運営面を見直したい
  • 個別支援計画の目標を検討する材料にしたい
  • 本人が意見を伝えやすい仕組みを作りたい

といった目的によって、質問内容や確認方法は変わります。

また、職員の前では本音を言いにくい利用者もいます。無記名で行うのか、普段の担当者以外が聞き取るのかなど、回答しやすい環境も考える必要があります。

調査結果を集めて終わりにしない

利用者満足度調査で最も避けたいのは、アンケートを実施して集計しただけで終わることです。

結果を確認した後は、

  • 事業所全体で改善すること
  • 個別支援計画の中で確認すること
  • 本人へもう一度詳しく聞くこと
  • すぐに対応できないこと

を分けて整理します。

対応できない意見についても、なぜ難しいのか、代わりにどのような対応ができるのかを本人へ説明することが大切です。

また、改善した内容を利用者へ伝えることで、「意見を伝えても何も変わらない」という感覚を減らすことにもつながります。

第三者の視点を取り入れる方法もあります

利用者への聞き取りやアンケートの作成を、事業所内だけで行うことが難しい場合には、第三者の視点を取り入れる方法もあります。

行政書士田中慶事務所では、利用者の満足度、個別支援計画の実効性、支援記録や事業所運営のつながりなどを外部の視点から確認し、改善点を整理する支援に対応しています。

単に満足度を数値化するのではなく、利用者の声を、日々の支援や個別支援計画、事業所運営の改善へどのようにつなげるかを一緒に考えます。

まとめ|“利用者の声”を支援の改善につなげる

就労継続支援B型事業所にとって、工賃や生産活動は重要な要素です。

一方で、本人が現在の作業や支援をどのように感じているのかを確認しなければ、事業所側が考える「良い支援」と、本人が望む支援にズレが生じることがあります。

利用者満足度調査は、事業所を評価するためだけのものではありません。

本人が意見を伝えやすい環境を作り、その声を個別支援計画や日々の支援へ反映するための一つの方法です。

まずは、利用者が現在の支援をどのように感じているかを確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。

利用者の声を集めるだけでなく、個別支援計画や日々の支援、事業所運営の改善につなげることが大切です。

現在の支援や記録を外部の視点から整理し、利用者満足度と支援の質を高めるための改善点を一緒に確認します。

利用者の声と支援の質を見直すサポートを見る

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