A型事業所に通いながら、日々いろんな人と関わるなかで気づいたことがあります。
それは、「障がい名を知らなくても、配慮はできる」ということ。
誰かが「こういう障がいがあるんだよ」と話してくれたら、もちろん聞きます。
でも、そうじゃなくても「この人は静かな場所の方が安心するかも」とか「急な予定変更には弱いかも」って、自然に気づけることがある。
実際、僕自身も「何の病気か」を話す前に、「こうしてもらえるとありがたい」と言いたいことの方が多かったりします。
これから、僕は支援者になる。
ピア行政書士として、制度の専門家として、でも何より、一人の人として。
そのときに大切にしたいことを、言葉にしてみたいと思います。
🔹病名を聞かなくても、支援はできる──A型事業所での日常から
僕は、A型事業所に通っていました。
他の利用者さんと日々関わるなかで、正直、相手の「障がい名」や「診断名」を聞いたことはほとんどありません。
それでも、自然に配慮している方々がいます。
- 音に敏感そうな人には静かな場所を勧める
- 急ぎの作業が苦手な人にはペースを合わせて声かけする
- 人との距離感が難しい人には、無理に話しかけないようにする
これって、医療的な知識がなくても「その人を見て気づく」ことでできる支援なんだと実感しています。
むしろ、「病名に頼らないからこそ、その人自身を見ている」という感覚もあります。
🔹「何が困ってる?」「どうなりたい?」を聞ける支援者でありたい
支援者になるというと、何か「知識がある人」「導く人」っていうイメージがあるかもしれません。
でも、僕はたぶん、そういうタイプにはなれません。
医療職ではないし、診断や治療ができるわけでもない。
でも、だからこそ聞きたい。
「あなたは、何に困ってる?」「どんなふうに過ごしたい?」
そういう、本人の“想い”から関わっていく支援をしたい。
たとえば、手帳の有無や等級だけじゃなく、「今こんな生活がしたい」とか、「こういう場所で安心したい」とか、
そういう気持ちを一緒に整理したり、制度の使い方を考えたりすることは、僕の役割だと思っています。
🔹支援を受けてきたからこそ、わかる“言いにくさ”
僕自身も、配慮をお願いするときに、
「どう伝えれば伝わるか」や「障がい名を言わないと理解されないかも…」と悩んだ経験があります。
- 障がいを伝える=どこが悪いかを説明しなきゃ、という圧力
- 「それって何の病気?」と聞かれることで、距離を感じる瞬間
- 「配慮してください」が「わがまま」に受け取られる不安
こういう“言いにくさ”があることを、支援者は知っておいた方がいいと感じています。
だから僕は、病名より先に、その人が「話したいこと」「お願いしたいこと」を聞ける支援者になりたい。
話したくないことは、無理に聞かない。
話したいことは、途中でも、言葉にならなくても、ちゃんと待つ。
🔹ピア行政書士として、“制度のこと”と“想いのこと”の橋渡しに
僕は、制度の専門家として行政書士になります。
でも、制度を「使えるかどうか」だけじゃなく、「その制度で、何が叶うのか」を一緒に考えられる存在でいたい。
- 「障がい者手帳を取ると、こんな制度が使えます」だけじゃなく、
- 「それを取ることで、あなたがやりたい暮らしは実現しやすくなりますか?」まで一緒に考えたい
僕は、法律や制度に詳しいだけの支援者ではなく、
当事者として支援を受けてきた経験を持つピア(=仲間)でもあります。
だから、知識と想いの両方で、「制度の隙間」に立って、つなげる仕事をしたいんです。
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🔹これから関わるすべての人へ──“ラベル”じゃなく“願い”に目を向けたい
人って、何かしらの「ラベル」を貼ることで安心したくなるものかもしれません。
「この人は〇〇障がいだから」「ASDだから」「うつだから」って。
でも、支援って本当は、「どうなりたいのか」に耳を傾けることから始まるはずです。
支援者である前に、一人の人として。
制度の知識よりも、「あなたの話を聞きたい」という姿勢があるかどうか。
僕はこれから、そういう支援者でありたいと願っています。
締めのことば
「障がいがあるかどうか」よりも、「どんな支援があれば、その人らしく暮らせるか」。
支援の出発点が変わると、関係も、制度の使い方も変わると思います。
ピアとして、行政書士として、そして一人の人として──
これから関わる人たちと、言葉じゃなく、願いを共有できるような支援を目指していきます。
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私自身、障がい者福祉サービス(A型・B型事業所)を利用していた経験があります。
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そんな“制度と現実の間”で迷っている方の相談相手として、利用者側と支援者側、両方の視点を持つピア行政書士として、一緒に最適な道を探します。

