※この記事は行政書士事務所の開業準備中に執筆したものです。
現在は大阪市浪速区で行政書士事務所を開業し、
障がい福祉事業所の運営支援・開業支援を行っています。
内容は現在の制度・実務にも基づいていますので、
そのまま参考資料としてご活用いただけます
はじめに:福祉サービスの質を高める「加算」の重要性
福祉事業を運営するうえで、報酬体系を正しく理解し、加算制度を有効に活用することは、経営の安定とサービスの質の向上に直結します。なかでも「福祉専門職員配置等加算」は、専門的な支援が求められる障害福祉分野において注目される加算です。本記事では、この加算の概要から具体的な算定要件、対象となるサービス種別、そして申請手続きまでを詳しく解説します。
加算制度の基本的な考え方については、
【障がい福祉】加算とは?初心者でも迷わない加算対応の考え方
で全体像を整理しています。
障がい福祉の加算制度を体系的に整理した記事はこちらです。
→ 加算マスターシリーズ|障がい福祉の加算を体系的に理解する
福祉専門職員配置等加算とは?
「福祉専門職員配置等加算」とは、障害福祉サービス事業所等において、社会福祉士や介護福祉士などの福祉専門職員を一定数配置した場合に算定できる加算です。厚生労働省の障害福祉サービス等報酬改定に基づき、サービスの専門性を高め、利用者の支援の質を向上させる目的で設けられています。
加算の目的
- 利用者への質の高い支援提供
- 多職種連携の推進
- 職員の専門性向上と人材定着
対象となるサービス種別
この加算が算定可能なサービスは、以下のような障害福祉サービスが中心です(※2024年度報酬改定に基づく例)。
- 就労継続支援A型・B型
- 生活介護
- 共同生活援助(グループホーム)
- 自立訓練(生活訓練・機能訓練)
- 放課後等デイサービス(条件付き)など
加算の類型と報酬単位
福祉専門職員配置等加算(Ⅰ)~(Ⅲ)
加算はⅠ〜Ⅲに区分されており、配置する福祉専門職員の人数や勤務体制、他職種との連携状況に応じて異なります。
| 類型 | 主な要件 | 単位数(例) |
|---|---|---|
| Ⅰ | 常勤の直接処遇職員のうち、有資格者35%以上 | 日額15単位 |
| Ⅱ | 常勤の直接処遇職員のうち、有資格者25%以上 | 日額10単位 |
| Ⅲ | 直接処遇職員として配置されている従業者の総数のうち常勤職員が75%以上 又は 直接処遇職員として常勤で配置されている職員のうち勤続3年以上の常勤職員が30%以上 | 日額6単位 |
※(Ⅰ)もしくは(Ⅱ)と(Ⅲ)の併給可能。
※最新の単位数は、自治体または厚労省の通知をご確認ください。
算定要件のポイント
1. 資格要件
以下のいずれかの資格保有者が該当します。
- 社会福祉士
- 介護福祉士
- 精神保健福祉士
- 公認心理師
- 作業療法士
申請の手順と必要書類
申請の流れ
- 配置計画の策定
- 加算届出書の作成(自治体所定様式)
- 添付書類の準備
- 資格証明書の写し
- 勤務体制表
- 自治体へ提出(原則、算定前月まで)
注意点
- 年度ごとに実績報告の提出が必要な場合あり
- 加算要件未達成が発覚した場合は返還リスクも
- 自治体ごとの運用差に注意(事前確認を推奨)
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まとめ:加算活用でサービスの質と職員定着を両立
福祉専門職員配置等加算は、単なる報酬上の加算にとどまらず、事業所の専門性強化、職員の定着、そして利用者支援の質の向上に大きく貢献します。加算取得のハードルは高く感じられるかもしれませんが、行政書士などの専門家と連携することで、制度の正確な理解と適切な申請が可能です。
福祉事業の運営に不安がある場合は、ぜひ専門家への相談をご検討ください。
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※営業連絡は行いません
私自身、障がい者福祉サービス(就労移行事業所・A型事業所)を利用していた経験があります。
「現場の実際を知りたい」
そんな“制度と現実の間”で迷っている方の相談相手として、利用者側と支援者側、両方の視点を持つピア行政書士として、一緒に最適な道を探します。
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