就労選択支援員になるには?【2026年最新】経験・研修・資格ルートをタイプ別に解説

※この記事は行政書士事務所の開業準備中に執筆した旧記事を、最新の制度・実務情報をもとに全面リライトしたものです。

現在は大阪市浪速区で行政書士事務所を開業し、障がい福祉事業所の運営支援・開業支援を行っています。


「就労選択支援員になるには何が必要?」

「既存スタッフをどう育てればいい?」

「経過措置の期限は?」

旧記事(2025年6月公開)を執筆したとき、就労選択支援はまだ「これから始まる制度」でした。しかし今は違います。

就労選択支援は令和7年10月1日に正式に施行され、B型新規利用者へのアセスメント前置が現実の運用となっています。就労選択支援員の確保は、B型事業所にとって今この瞬間の経営課題です。

この記事では、2026年5月現在の最新情報をもとに、支援員になるためのルートを整理します。


目次

✅ 就労選択支援員になるための「2つの正規ルート」

就労選択支援員養成研修の受講要件は、

①障害者の就労支援に関する基礎的研修を修了していること

または

②障害者の就労支援分野の勤務実績が通算5年以上あること

のいずれかです。

この2つが正規ルートであり、養成研修を修了することで就労選択支援員として配置できるようになります。

「就労支援分野の勤務実績」として認められる職種・機関

就労移行支援事業所・就労継続支援事業所・就労定着支援事業所における管理者・サービス管理責任者・職業指導員・生活支援員・就労支援員・就労定着支援員、障害者職業センターにおける職業カウンセラーや職場適応援助者(企業在籍型を除く)、障害者就業・生活支援センターにおける生活支援担当者・就業支援担当者などが対象です。


✅ 令和9年度末(2028年3月)まで使える「経過措置ルート」

正規ルートの要件を満たしていなくても、令和9年度末までは以下の4つの研修のいずれかを修了していれば、就労選択支援員養成研修を受講でき、みなし配置も可能です。

  • 就業支援基礎研修(就労支援員対応型)
  • 訪問型職場適応援助者養成研修
  • サービス管理責任者研修専門コース別研修(就労支援コース)
  • 相談支援従事者研修専門コース別研修(就労支援コース)

ただし、令和10年4月(2028年4月)以降は就労選択支援員養成研修の修了が必須となる見込みです。

経過措置はあくまで「猶予」であり、令和9年度末までに養成研修を修了することが前提となっています。


✅ 養成研修の最新状況(2026年5月時点)

令和7年度(2025年度)は全国10回の養成研修が実施され、令和8年3月に成果報告会をもって完了しました。

令和8年度の養成研修については、令和7年度と同様に年間計画を立てて実施する予定ですが、現時点では詳細は未定(令和8年4月9日現在)で、令和8年5月下旬頃に案内が公開される見込みです。

最新情報は以下で確認してください。


✅ あなたはどのタイプ?ルート別・今すぐやるべきこと

【タイプA】就労支援分野での実務経験が通算5年以上ある

勤務実績証明書を準備すれば養成研修に申込可能です。令和8年度の申込案内が出次第、速やかに動きましょう。

今やること:過去の勤務先ごとに実務期間を整理し、在職証明書(任意様式)を勤務先に発行してもらう準備を進めておく。

【タイプB】基礎的研修または同等以上の研修を修了済み

最もスムーズなルートです。修了証を手元に確認し、養成研修の申込案内を待つのみです。

今やること:修了証の原本確認と所在確認。複数のスタッフがいる場合は一覧化を。

【タイプC】実務5年未満・該当研修も未修了だが早急に対応したい

経過措置期間中に使える研修として、就業支援基礎研修(就労支援員対応型)・訪問型職場適応援助者養成研修・サービス管理責任者研修専門コース別研修(就労支援コース)などがあります。ただし都道府県ごとに定員上限があり制限に達しやすいので、早めの対策が必要です。

今やること:各研修の次回開催日程を自治体・JEEDで確認し、優先順位をつけて申し込む。

【タイプD】現在B型・A型事業所勤務だが就労支援分野の経験が浅い

まず基礎的研修の受講資格があるかどうかをJEED(地域障害者職業センター)に確認しましょう。受講申請は受講希望者が在籍する施設の管理者が行うため、個人では申請できません。管理者を通じた手続きが必要です。


✅ 兼務についての注意点

就労選択支援員は、他の就労系サービスを手掛けている場合、職業指導員などの職員が兼務することも可能です。

ただし就労継続支援A型事業所のサービス管理責任者は1人以上常勤・専従で配置する要件があるため、就労選択支援員との兼務はできません。

兼務可否は事業所の種別と職種の組み合わせによって異なります。指定申請前に必ず自治体へ確認してください。


✅ 事業所管理者が今すぐ動くべき理由

令和9年4月からは就労継続支援A型の新規利用者にも就労選択支援の利用が原則必要となります。

B型だけでなくA型を運営している事業所も、支援員の確保計画を今から立てておく必要があります。

また経過措置の期限(令和9年度末=2028年3月末)は想像以上に早く来ます。現在みなし配置でしのいでいるスタッフに養成研修を受けさせるための研修枠確保・申込タイミングを、年度単位で逆算して計画することが求められます。


✅ 当事者としての視点:こんな支援員に来てほしい

制度要件を満たすことは必要条件です。でも私が障がい当事者として感じるのは、それだけでは十分でないということです。

就労選択支援は「1か月という短い期間の中で、その人の働き方の方向性を決める」という非常に重みのある場です。だからこそ、支援員に本当に必要なのは、「正解」を先に決めずに本人と一緒に悩める姿勢です。

体調や気分に波があること、「働きたい気持ちはあるけど怖い」という複雑な感情があること、アセスメントの場に緊張を抱えてくることを、所与のものとして受け止められる人間性が問われる仕事です。

知識は研修で補えます。でも「その人の話を最後まで聞く」という姿勢は、研修の前にあるものです。


まとめ

就労選択支援員になるルートは複数あり、現在の経歴や研修修了状況によって最適な手順が異なります。令和8年度の養成研修は5月下旬頃に詳細公開予定ですので、今のうちに自事業所のスタッフの状況を整理しておくことが先決です。

「うちのスタッフはどのルートに該当するのか」「受講資格の確認方法がわからない」といったご相談は、お気軽にどうぞ。

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更新履歴: 2025年6月公開 → 2026年5月リライト(令和7年度研修完了・令和8年度案内予定・兼務ルール・経過措置の実務的含意を反映)

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