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これで、あなたも加算マスター!!【第3回】加算の取りこぼし、していませんか?“算定できるのにしていない”を見直す回

目次

はじめに ~ 加算は「探す」のではなく「見つける」もの

前回のブログでは、意外と身近な加算として「初期加算」や「欠席時対応加算」をご紹介しました。 「うちもやっていた!」「これなら算定できそう!」と感じていただけた方も多いのではないでしょうか。

加算は、何か特別なことを新たに始める「加算を探す」という視点だけでなく、「今やっていることの中に加算対象がないかを見つける」という視点も非常に大切です。

今回は、その「見つける」ヒントとして、特に就労継続支援事業所で「算定できるのに、うっかり取りこぼしがち」な加算をさらに掘り下げて解説します。

あなたの事業所は大丈夫?「取りこぼし」やすい加算

加算の算定を「取りこぼしてしまう」原因には、主に以下の2つがあります。

  1. 加算の存在自体を知らない
  2. 要件は満たしているのに、届出や書類整備ができていない

この2つの原因を踏まえ、特に見直しが必要な加算をピックアップしました。

1. 就労移行連携加算

「就労継続支援A型」と「就労継続支援B型」の共通加算です。 就労継続支援の目的は、利用者さんの就労や自立に向けた支援ですよね。そのために、就労移行支援事業所など、他の事業所と連携して情報交換を行うこともあるでしょう。

この就労移行連携加算は、まさにその「連携」を評価する加算です。 必要なのは、連携体制の整備、情報共有の実施、そしてその記録をしっかりと残しておくこと。 普段から近隣の就労移行支援事業所と連絡を取り合っているなら、その関係性を正式な「連携」とすることで、この加算の対象になる可能性があります。

2. 福祉専門職員配置等加算

こちらも、A型とB型に共通の加算です。 事業所には、社会福祉士や精神保健福祉士といった資格を持った職員が在籍している場合がありますよね。

この福祉専門職員配置等加算は、そうした専門的な知識を持つ職員を配置している事業所を評価するものです。 加算の要件は、有資格者の全従事者に占める割合が一定以上であること。 もしあなたの事業所にすでに資格者が在籍しているなら、改めて書類を整備し、届出を行うことで算定できるかもしれません。資格の有無はすぐに確認できる情報なので、ぜひ一度見直してみてください。

3. ピアサポート実施加算(B型のみ)

この加算は、特に就労継続支援B型事業所で、見落とされがちな加算です。 「ピアサポート」とは、同じような経験を持つ仲間(ピア)が、その経験を活かして支え合う支援のことです。

ピアサポート実施加算は、ピアサポート研修を修了した職員が在籍し、個別支援計画に基づいて支援を行うことで算定できます。 研修の受講費用がかかるため、導入をためらう事業所もありますが、利用者さん同士のコミュニケーションを活性化させ、主体性を引き出す有効な支援手法でもあります。

「研修を終えた職員がすでにいる」「ピアサポートの導入を検討している」という事業所は、この加算を積極的に活用することを考えてみましょう。

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まとめ ~ 今こそ「加算の棚卸し」を

今回ご紹介した加算は、特別な設備投資を必要とせず、普段の業務体制や職員の資格状況を見直すことで算定できる可能性のあるものです。

加算の取りこぼしを防ぐには、年に一度、事業所の体制や職員の資格状況他事業所との連携状況を「棚卸し」することをおすすめします。

「この業務、もしかして加算に該当するのでは?」 その気づきが、事業所の経営を安定させ、より良い支援体制づくりにつながります。

次回のブログでは、加算を算定するための具体的な「工夫」について、さらに深く掘り下げていきます。

📘【次回予告】

第4回:加算のための工夫=支援の質向上。“ちょっと頑張れば”現実的な加算特集

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📝 この記事を書いた人
行政書士 田中慶

私自身、障がい者福祉サービス(A型・B型事業所)を利用していた経験があります。

「制度はわかったけど、うちの場合はどうすればいいの?」
「現場の実際を知りたい」

そんな“制度と現実の間”で迷っている方の相談相手として、利用者側と支援者側、両方の視点を持つピア行政書士として、一緒に最適な道を探します。

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